「装飾」と「間」— 余韻

「装飾」と「間」— キモノボードが見つめる、着物の柄の美しさの余韻
生活に、そっと美を添える存在として、キモノボードをぜひ飾っていただきたいのですが、この置き方は重要。
空間に絵を飾るということ、
それは、ただ「壁を埋める」ためのものではないと私は思っています。
キモノボードは、着物の柄という装飾性を軸にしながら、その周囲との「間(ま)」を生かすことで
はじめて、その美しさが引き立ちます。
それは茶室の床の間に掛け軸を掛ける感覚と近いかもしれません。
主張しすぎず、けれども確かに「そこにある」存在感。
そう、わびさび・・・
さらに大切なのは、光。
キモノボードは “照らされて” こそ、奥行きや質感が現れます。
表面に浮かぶ糸の光沢、手染めのムラの陰影、
それらは自然光では見えにくい部分が多くあります。
だから私は、空間に設える際、
「どこに置くか」と同じくらい
「どう照らすか」にも心を配っています。
📷
スポットライトで陰影をつくる。
間接照明で柔らかく包み込む。
そのわずかな違いで、空間全体の呼吸が変わるのです。
しかし、ふと、周りを見渡した時に、多くのモノたちが雑然とおかれていて、そこに照らすための照明も施されていない。これはよくある実情。
でも意外と簡単に、光のスペースはできるものです。
まずは、無造作に置いているモノたちを、ちょっと整理して、魅せる順番を整え、魅せるもの以外はいったんまとめて片づける。(片づけたお気に入りのモノたちは順番待ち(*^^*)
そして、市販で販売されているスポットライトを当てるだけでも、十分演出はできます。
(写真に使っている照明はIKEA商品です)
建築に関わっていた頃から、
私はずっと、「余白」の空間に惹かれてきました。
余白があるから、装飾が引き立つ。
無地の壁があるから、柄が語りかけてくる。
キモノボードは、その空間に「間」と「物語」をもたらす、
建築的装飾にとてもかかわりを創ることのできる ”素 敵 モ ノ” だと私は思っています。
お部屋の一角に、そんな呼吸できる場所。
暮らしの中に、心がふっとほどける「間」を──。
また、この他にも意識しているのは、
人の動きと、視線の流れです。
キモノボードを飾る位置は、ただ「余っている壁」に決めるのではなく、
空間を歩くとき、ふと立ち止まるとき、}
人の目線が自然に向かう“導線上のポイント”を選ぶことで、さらにさりげない空間を演出することはができるのです。
例えば、玄関からリビングへ向かう廊下の途中。
椅子に座ったとき、ふと目が止まる正面の壁。
朝、コーヒーを淹れるキッチンカウンターの先に見える場所──
そんな、人の動きの「流れ」のなかに、キモノボードがそっと佇んでいると、
生活の中で、ふとした瞬間に「余韻」が目に入ってくるんです。
この“ふとした視線”の先に、
自分だけの物語を纏った(まとった)一枚がある。
それは、毎日を生活、こころを少しだけ整えてくれる、空間。
キモノボードじゃなくても、好きな絵やモノにしてもいいですよね。
視線の先にあるものが、空間の印象を決める。
だからこそ、キモノボードは飾る「高さ」や「距離感」もとても大切です。
椅子に座った目線、立ったときの自然な目の高さ。
そのどちらにもしっくりくる場所を見つけられたら、もうその空間は、あなたらしい“ギャラリー”へとかわります。
キモノボードは、
視線の先にある余白に、そっと意味を与えるもの。
生活の導線のなかに、ほんの少しほっとする目線をつくる場所になってほしい・・・。
そう願います。
そして今、そんなキモノボードをもっと多くの方に届けるために、
新しい拠点づくりに挑戦しています🔥
築50年以上の古民家を、自らの手でリノベーションし、キモノボードのギャラリー兼工房として生まれ変わらせるプロジェクト。
観光の途中でふらりと立ち寄れる場所にし、着物文化の新しい魅せ方を発信する拠点に育てていきたいと思っています。
本日も、最後までお付き合いくださった方、ありがとうございました(*^^*)
キモノボードHP
https://kimonoboard.com/
キモノボードInstagram
https://www.instagram.com/kimonoboard/
いける存在でありたいと思っています。
投稿者
info@kimonoboard.com
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